私のレッスンにもジュニアゴルファーが来てくれています。プロを目指したい。ただ楽しみたい。色んな目標や目的をもって来てくれてます。
私の考えとしては、ジュニア期のゴルフの取り組みは本格的にゴルフが上手くなる。スコアがよくなる。といったことを目標にせず、スポーツとしてゴルフを楽しんでもらう。ゴルフを通して身体能力やメンタルや脳の開発、強化を目指したいと思っています。この事は事前にご両親にお話させていただき了承のもとレッスンを開始していきます。
今回は私が考えるジュニアゴルファーの成長や向き合い方について書いていきます。
必ず親は同席してレッスン
私のレッスンでは必ずご家族が同行していただきレッスンを行います。よく親は同席できないレッスンがありますが、私は必ず同席していただきます。
これには理由があり、私が伝えたいことを子供達が1度で覚えられる事はありません。なので、何度も何度も伝え続ける必要があります。その時、ご両親にもちゃんと理解していただき子供達に伝えられることでより学習の練度を上げることが出来ます。
親はレッスンや成績への口出しはしない事
そして約束事ですが、ご両親は子供達のゴルフの成績やスイングへの口出しは一切禁止です。これが守れなければ私のところではジュニアレッスンは受講できません。
なぜなのか?これも最初にお伝えします。
まず成績について。ジュニアゴルファーの場合、競技参加されるジュニアが多くレッスンを受講する傾向があります。しかし、親が子供に対する期待値が大きくなりすぎ、子供達にプレッシャーとしてのしかかります。そして成績が出なくなった途端にゴルフをやらなくなります。もちろんパフォーマンスもかなり低下し、自己肯定感も大きく低下し生活の質も悪くなります。
そうなると、今まで頑張って来た事が否定されることになるので、失敗したら怒られる→失敗しない→何もしない。というふうに挑戦意欲が失われます。子供達の未来を考えて親は熱心に動いているのに、逆効果を子供達に与える事になります。
まずは、ゴルフは楽しい。ということを子供達には与えてあげてください。そして、いっぱい失敗できる環境、挑戦できる環境を親は作ってあげてください。これが親が子供達にやるべき事だとおもいます。
そしていっぱい褒めてあげましょう。共感してあげましょう。成功を褒める事はもちろんですが、取り組んで失敗しても頑張って取り組んできたプロセスを褒めてあげましょう。
スイングは色んな動作を学んだ結果を取り入れる
もうひとつ。スイングに口出ししないこと。これは、スイングは運動の一つです。そのため、こうしなさいと決めつけてしまうと、子供達自身の身体の感覚を無視して、教本のようなスイングが出来上がります。
教本のようなスイングのほうがいいのではないか?これもよく聞かれる質問ですが、子供達が大人になるにつれて、身体は大きく変化していきます。そこで、身体にも個性が出始め、脚が長くなったのに、腕は短くなってしまった。身長より腕が長くなった。など、様々な個性が生まれます。ゴルフスイングはその個性に合わせていくべきです。アメリカのツアープロのスイングを思い出してみてください。みんな違いますよね?なので、ジュニア期には型にはめるのではなく、色んな運動を通して身体の動かし方を理解することが大切だと思います。
言葉を大切に
子供達は両親の言葉を聞いて成長します。そのため、コーチも言葉には細心の注意をはらって子供達と会話しなければなりません。
特に否定を表す言葉はできるだけ使わない。ダメ、やらない、してはいけない、など。否定の言葉はマイナスの言葉でかなり強い印象になります。この否定の言葉でスイングを構築していくと、スイングがかなり硬くなり、どんどんスイングできなくなります。そして、形は綺麗なのに飛ばないし、曲がるスイングが形成されます。飛ばない、曲がるとなるとゴルフは楽しくなくなります。そこに親の過剰な熱意が入ると…。
伝え方は様々ですが、私は先生コーチとしてではなく、1人の友達としてジュニアセッションを行っているイメージです。なので、「こうしなさい。」ではなく、「こうしてみたらどうかな?」「どうできそう?」「失敗してもいいからゆっくりやってみよう!」のような言葉でセッションを行なっています。できたらハイタッチ!
いかがでしたでしょうか?
ジュニア期の記憶は未来に繋がる経験になります。この期間にどれだけいい経験ができたか。体験ができたか。とても重要な事だと思います。
親も同じですが、我々コーチも子供達の人生を豊かにするためにコーチングしていきたいですね。
さて、次回はゴルフスイングにとって重要なクラブの動きを解説していきます。